この記事を簡単に言うと

・本日2017年3月29日は、英国がEU離脱を通告する日。
メイ首相の議会演説、トゥスクEU大統領の会見が行われる。

・英国のEU離脱問題(ブリグジット)をより深く理解する為に、欧州連合(EU)と英国の歴史を簡単に振り返ってみる。

・ブリグジットのスケジュール
2016年6月23日 英国は国民投票によりEUからの脱退を決定
2017年3月29日 メイ英首相はEUからの離脱に向けてリスボン条約50条を行使
2017年4月29日 非公式EU首脳会談で英国の離脱に関する方針を協議
2019年3月29日 英国とEUの離婚手続きが開始


・1952年欧州石炭鉄鋼共同体が設立、1957年欧州経済共同体と欧州原子力共同体が設立。
1967年、この2つに欧州石炭鉄鋼共同体を加えて欧州共同体(EC)が発足し、欧州連合(EU)の前身となった。

・ユーロの、【買い材料】と【売り材料】のおさらい。
今後はユーロ、英ポンド共に不安定な相場が続きそうだ。


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本日3/29日、英国がEU離脱を通告する歴史的な一日となります。
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これまでの英国やEUの歴史を振り返り、今欧州で何が起きているのか考察したいと思います。


■2017年3月29日、英国がEU離脱を通告へ

3/29は英国がEU離脱を通告する歴史的な一日となる。
日本時間20:30をメドに英国の駐EU大使がトゥスクEU大統領にEU離脱に関する文書を提出する予定。
その後、メイ首相の議会演説、トゥスクEU大統領の会見が行われる。


■欧州連合(EU)と英国の歴史
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1.欧州連合(EU)と英国(UK)の別離
2016年6月23日、英国は国民投票によりEUからの脱退を決定した。
2017年3月29日、メイ英首相はEUからの離脱に向けてリスボン条約50条を行使する。

EUは4月29日の非公式EU首脳会談で英国の離脱に関する方針を協議する
そして、2年後の2019年3月29日に向けて、英国とEUの離婚手続きが開始される

リスクシナリオは、2019年3月末までにEUが存在しているか否かとなる。
すなわち、今後予定されているユーロ圏NO1の経済大国ドイツ、NO2のフランス、NO3のイタリアの選挙で、1国でもEU離脱派が勝利した場合EUは崩壊する可能性が高まることになる。

グローバリズムの象徴的存在であるEUは、脱グローバリズムという奔流にのまれて存在理由を失う可能性が高いのではないだろうか。
すなわち、独仏を対立軸にした戦争回避のための欧州統一の野望は崩れ去り、ウェストファリア体制下の国民国家へと回帰していくのではないだろうか。

EU寄りの見方は、英国が大西洋の孤舟となって漂流するイメージ、英国寄りの見方は、氷山に向かって邁進するEU客船から、英国がボートで脱出するイメージとなる。

ユンケル欧州委員長は、英国に慰謝料約600億ユーロを請求し、欧州委員会首席交渉官として、フランス人で、アングロサクソン主義の資本主義を嫌い、シティに対する金融規制を強化してきたバルニエ氏を任命することで、宣戦布告とした。
英国のEU離脱へ反対しているスコットランド自治政府議会は、英国からの独立の是非を問う2回目の住民投票動議を成立させた。
さらに、北アイルランドが英国を離脱して、アイルランド共和国と合流する可能性も高まりつつあり、英国は、内憂外患に遭遇しつつある。


2. ローマ条約(Treaties of Rome)
1952年、独仏の対立に終止符を打つために両国の石炭・鉄鋼産業を超国家機関の管理下に置き、他の欧州諸国も参加するという欧州石炭鉄鋼共同体が設立された。
1957年3月25日、西ドイツ、ベルギー、フランス、イタリア、ルクセンブルク、オランダの6カ国がローマ条約に調印し、欧州経済共同体と欧州原子力共同体が設立された。
1967年、この2つに欧州石炭鉄鋼共同体を加えて欧州共同体(EC)が発足し、欧州連合(EU)の前身となった。

1991年12月、オランダのマーストリヒトで開催された首脳会議で、ローマ条約が改正され、ECの経済・通貨統合、政治統合をするためのマーストリヒト条約(欧州連合条約)が締結された。
2017年3月25日、EUは、ローマで英国を除く27加盟国の首脳会議を開催し、「ローマ宣言」を採択した。


3.リスボン条約(Lisbon Treaty):「欧州連合条約及び欧州連合の運営に関する条約」
2007年12月、リスボンで、EUの政治統合の深化、意思決定の迅速化、行政組織の効率化などを進めるため、マーストリヒト条約、ローマ条約などにかわって結ばれた基本条約。

【リスボン条約50条】
第1項:加盟国は憲法上の要請に従って欧州連合からの離脱を決定することができる。
第3項:欧州理事会が加盟国の同意の下、全会一致でその期間の延長を決定しない限り、欧州連合条約と欧州連合の機能に関する条約のその国への適用は離脱合意の効力発生日、またはそうでなければ2項に基づく通知から2年後に停止しなければならない。


■ユーロ、【買い材料】と【売り材料】のおさらい

ユーロ
【買い材料】
・欧州中央銀行(ECB)の早期利上げ観測
・トランプ米政権の政策実行能力への懸念(ドル売り)
【売り材料】
・ギリシャ追加支援
・イタリア金融危機
・フランス選挙などへの警戒感
・英国のブリグジットに関する突発的出来事

今後、ユーロや英ポンドがどういった動きを見せるのか。
しばらくは神経質な動きになりそうです。






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