この記事を簡単に言うと

・インターネットがかなり普及した昨今、「好き」をシゴトにすることは徐々に容易になりつつある。
では10年、20年以上昔のネットが発展してなかった時代は、いかにして「好き」をシゴトにしていったのか。
その答えが、『「好き」をシゴトにした人たち』とう本にある。

・今回はその中でも、「公園で老人に話しかけ写真を撮ってできたじんわりと感動的な本」をシゴトにした“富本 真之”さんのケースを紹介。

・富本さんが“老人”に興味を持ち始めたのは10年前の20代後半の頃。
警備員のアルバイトの昼休憩時に、弁当を食べようとちかくの小さな公園に行った時に5、6人の老人を見かけたのがきっかけ。

・カメラマンの仕事が順調にいき始め、年寄りのことは忘れた時期も。
その後海外を放浪し、帰国した後に仕事がうまくいかなくなり始めたのをきっかけに、再度“老人”たちに興味が湧いてきた。

・約4年かけては61人の老人と出会い、そのうち29人のことについて本に掲載した。
色々な人と会って思ったことは
尊敬すべき人もいるし、正直そうではない人もいる。
つまり、僕らと同じ。

・インターネットの普及により、“「好き」をシゴトに”はどんどん容易になってきた。
日々悶々としているサラリーマン・OLにとってはチャンスの時代。

・高齢化は果たしてリスクなのか?
“老人たち”は私達と同じ日本人。
世代関係なく、色んな価値観や考え方を持った人がいるというこになる。


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インターネットがかなり普及した昨今、「好き」をシゴトにすることは徐々に容易になりつつあります。
では10年、20年以上昔のネットが発展してなかった時代は、いかにして「好き」をシゴトにしていったのか。

13年前の古い本となりますが、『「好き」をシゴトにした人たち』とう本にその答えが書かれています。
今回はその中でも、「公園で老人に話しかけ写真を撮ってできたじんわりと感動的な本」をシゴトにした“富本 真之”さんのケースを紹介します。
昨今問題視されている“高齢化”時代をいかにして生き抜いていくのか。
そのヒントが書かれているのかもしれません。
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■公園で老人に話しかけ写真を撮ってできたじんわりと感動的な本
公園に行けば老人の姿をちらほら見かける。
あまりにも日常すぎて、ふだんは誰も気に止めないような光景。
でも、もしそんな老人たちに、そっと声をかけ、話を聞いてみたら…?

そんなことを実践し、写真を撮って、一冊の本にまとめあげた人がいる。
カメラマンの富本さんだ。
「公園の老人たち」に初めて興味を持ったのは、まだ駆け出しだった20代後半、生活費を稼ぐために警備員のアルバイトをやっていた頃のことだった。
そして宮本さんは、老人たちがしたたたに、しなやかに、生きていることを知った。


■27歳の頃、公園で石像のような老人たちに出会った

-老人たちに公園で声をかけて話を聞き写真を撮った。
簡単に言うとそんな本だと思うんですが、そもそも老人に興味を持ったキッカケは?


富本 最初に興味を持ったのは、もう10年以上前なんです。
ブラジルで1年ほどブラブラしながら好きな写真を撮って、その写真を持って雑誌社に行って、ようやく写真の仕事を始めた頃のことです。

当時、写真だけじゃ食えずに車の誘導をする警備員のバイトをやってたんですが、そのバイト中の昼休みに、買った弁当を食べようと近くのちっちゃな公園に行ったんですよ。
するとお年寄りが5、6人、ベンチで座ってひなたぼっこをしていた。
冬のはじめの、だけどお日様が出ててポカポカした日のことです。

それで普通、年寄りのひなたぼっこっていうと、のほほんとした平和な光景が思い浮かぶと思うんですが、そのときの光景は違っていたんですよ。
全員無表情で、石像のようにかたまって動かない。
それは人生を達観しているふうにも見えるし、すべてに絶望しているようにも見えたんですね。



-一種独特な雰囲気、ですか。

富本 なんともいえない印象でした。
30年後40年後、自分はどうなっているのか、将来への不安を抱えていた時期にそんな光景を見て、なにか僕の心に引っかかったんでしょうね。
その人たちは僕よりもずっと長く人生を生きていて、だからこそ今、老人として目の前にいる。
一体どんな人生を送ってきて、今こうしてここにいるのか…?
そんなことを聞きたい欲求が湧いてきて、初めて老人のことが気になり始めたんです。

ただ、しばらくするとカメラマンの仕事が順調にいき始めて、するともうすっかりお年寄りのことは忘れちゃったんです。
カメラマンなんてけっこううまい商売だなぁって思ってた時期もありました。
当時は2年間で700、800万円のお金が貯まったりもしたんです。
それでまた好きな写真を撮りに、姿を消したんです。


-とういと、海外へ?

富本 フランスに1年余り、イスラエルに半年ほど。
で、また日本に戻ってきたんですが、そしたら仕事がガクンと減ったんですね。
前と同じように快く迎えてくださった人もいたんですけど、「何を今さら」みたいな扱いも受けまして。
あとは別の部署に異動になった編集の人もいて、こりゃまた写真の仕事をしていくのは大変だなと。
なんとか復帰はしましたけど、結局、それから今に至るまで、仕事は一番良かった時期の半分くらいになりましたね。





■この程度のことで死ぬとか思ってたなんて
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-世の中、厳しいもんですね。

富本 というか、僕が甘すぎた(笑)
それで、なんとか写真で飯は食えるけど、こうやってもらってる仕事もまたいつなくなるか分らない。
20代の頃はムリがきいた体がそうもいかなくなってきて、かつて警備員をやってた頃に怪我をした膝も、仕事が重なると痛くなる…。

そんな状況になったのが33、34で、30代半ばで膝が痛いなんて言ってたら、50代になってもうムリなんじゃないかとかね。
昔、感じてたようなネガティブな部分がムラムラとよみがえってきたんです(笑)。
それでふと、あの公園で見た老人たちのことを思い出したんです。


-あぁ、それでいよいよ…

富本 えええ。
老人たちに話を聞けば、自分の抱えている不安もやわらぐかもしれない。
そんな気持ちもあって、それを始めたんです。


-最初に声をかけた相手の方は?

富本 上村さんというおじいさんです。
幸い、上村さんはすんなりとOKしてくださって、おかげで滑り出しはスムーズでした。
ただ、その後はなかなか大変で、実際に撮影などに応じてもらえたのは男性で5人1人、女性だと10人に1人でしたね。

ペースは最初の月は1人。
それをずっと続けて、3年目くらいにそろそろ本にまとめたいと思い始めて、月2人くらいになりました。
結局、約4年かけて出会った方の数は61人。
本に載っているのは29人です。


-それだけの数の人に会って、富本さんが最も強く感じたことは?

富本 始める前は、僕はお年寄りというのはそれだけで尊敬に値する存在と思っていたんです。
ところがいろんな人に会ってみると、実際には尊敬すべき人もいるし、正直そうではない人もいるんですよ(笑)。
つまり、僕らと同じなんです。

たとえ過去にどんなことがあったとしても、現に今、こうして生きている…
人間の生命力ってすごいなぁと。


-富本さんが抱えていた、将来への不安は?

富本 解消されました。
改めて自分のまだ半ばの人生を振り返ってみると、全然、別に大したことないじゃん、と。
この程度のことで、もう死ぬとか思ってたなんて、「全然甘いぞ、富本!」みたいな(笑)


個人的にものすごく勇気づけられたんですよ。
老人たちに。
これから生きていく力をもらえた。
たとえ写真で食えなくなってもね。
そうなったらそうなったでまた別の生きる道を考えりゃいいや、と。
実際、老人たちはみな、そんなふうにして人生を生き抜いてきたんですよね。



■インターネットの普及により、“「好き」をシゴトに”はどんどん容易に
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“公園で老人に話しかけ写真を撮ってできたじんわりと感動的な本”を作り、「好き」をシゴトにした富本さんのケース。
いかがだったでしょうか。
13年前(2004年)と言うと、ネットやSNSがそれほど発展していなかった時代。
PCでメールは*-できるのもの、twitterやfacebookのようなSNSはほとんどなく、最近ではごく普通になってきたウェブ作成やブログなどしている人もそれほど多くはなかったでしょう。

インターネットが今ほど普及してなかった当時は、こうして自分の“足”を使って仕事をしてきました。
しかし、今はインターネットどころかSNSも発展しており、スマートフォンなどの機器もモバイル化し、とても便利になってきています。

こうした“「好き」をシゴトに”することは、徐々に容易になってきています。
「家と職場の行き来の単調でつまらない」、「毎朝の満員電車がつらい」と毎日悶々としているサラリーマン・OLの方達にとってはチャンスとも言える時代になってきているのです。


■高齢化はリスクなのか?
もう一点注目すべきポイントは、本文に出てくる“老人たち”
昨今の日本は、世界で今だ経験したことがない“超高齢化”が問題視されています。
総人口も労働人口も減り続け、年金問題はただでさえひっ迫している財政状況に追い打ちをかけようとしています。

だからと言って、“老人たち”を老害として煙たがるのはお門違い。
本文で出てくるように、“素晴らしい人”もいれば“しょーもない奴”もいます。
年代関係なく、私たちも彼らも同じ日本人。
色んな価値観や考え方を持った人がいるってことです。

“生物学的多様性の存在を認めること”が、少子高齢化を生き抜く為のヒントになるのかもしれません。



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